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​コケシスキー|Kokeshisky

ストリートビュー:カクタスガーデン


会期: 2025年4月11日(金) - 4月27日(日)

開館時間: 水木金土日(月火休) 13:00-19:00
 

 

エステルオカダアートギャラリーでは、2025年4月11日(金)から4月27日(日)まで、コケシスキーによる個展「ストリートビュー:カクタスガーデン」を開催いたします。弊廊では初の個展となる本展では、「ストリートビュー」シリーズより平面作品の新作を十数点発表いたします。世界を時間と物質の積層と捉え、それを特有のタッチで描くコケシスキーは、自身の幼少期の体験や心理学への関心などを背景に、ポップでノスタルジックでありながら不可思議な空気感を纏う作品を生み出しています。

今回のシリーズのタイトルである「ストリートビュー」とは、まさにGoogle mapなどの地図サービスを通じて提供されるGoogle社のパノラマ画像機能のことです。もはや地球上の大半の道路を映すこの画期的な画像サービスは、撮影者/車が各地を巡り実際に写した無数の写真を繋ぎ合わせることで画像を作成しているのですが、撮影過程で物理的に様々な事象に鉢合わせる撮影者は、必ずしもライブ映像の様にシームレスな画像を撮影できる訳ではありません。実際には、現実に起こる事象や要因により、様々な歪みが見られる、まるで非現実的な風景が生まれるのですが、撮影者と被写体其々の時間軸が重なることで偶然に生まれるこの歪みにコケシスキーは着目します。

大学でモーショングラフィクスを専攻したという作家は、「時間」という概念を絵画にも巧みに取り入れようと試みています。作家は、自身の幼少期にルーツを持つであろう原風景に、インターネット上にある無数のイメージの中から選んだ「どこか懐かしさを感じる」遠い異国の画像を重ね合わせ、独自の解釈を加えてアレンジすることで作品を生み出すことが多いと言います。どこかメルヘンの様で、もの悲しさを感じさせる画面は、まるで記憶の奥深くに潜む世界への入り口の役割を果たしているかのようにも見えます。自身を通じて世界を探究するかの様な試みは、表層にある意識世界を氷山の一角と捉え、無意識の広がりに着目することで超現実を描き出そうとした過去の作家たちの試みとも通ずるかもしれません。コケシスキーの作品を目にする際に覚える違和感や不安定さのようなものは、単なるストリートビューの歪みにとどまらず、時間や意識といったものが如何に主観的で掴みどころのないものなのかを気づかせ、鑑賞者の意識をより世界の深淵へと向かわせます。

 


コケシスキー | KOKESHISKY
 

香川県生まれ、東京在住。多摩美術大学デザイン科卒業後渡米。Pratt Institute(ニューヨーク)卒業。MFA 取得後はモーショングラフィック・デザイナーとして活動後帰国。2016 年に制作のフィールドをファインアートへと移し、初個展を開催。 2022年京橋アートウォールにて優秀作品に選ばれ、主催の戸田建設(東京京橋)本社ビル仮囲いに自身の作品が展示されると共に、戸田建設主催の個展を開催。近年は京都蔦屋書店にて個展形式で作品を発表するなど、関東関西を中心に活動している。

 


【主な展示歴(個展)】

2024  “Time and Deposition” 京都蔦屋書店, 京都

2023  “Kokeshisky pop up show” BEAK 585 GALLERY, 大阪

2022  “Somewhere” KYOBASHI ART ROOM, 東京

2020  “かくれていたい、みんながいなくなってしまうまで。” AWAJI cafe and gallery, 東京

2018  “Undulation” OGU MAG, 東京

2016  “Heap” ミツバコウサクショ, 東京

 

​For more about the artist 

 

 

 

 

 

《Sky falls and our trees are cut off》(2025), アクリル、キャンバス、1620 x 1120mm

© 2016 by Esther Okada Art Gallery, Tokyo

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